HOME > 特集記事 > スポーツ栄養学から学ぶ(学校給食ごはん Vol.8 - 2015 春号掲載)
文/コンサドーレ札幌 管理栄養士 小松 信隆

「ビタミンは大事!」ということは良く聞きますが、そもそも「ビタミン」とは何なのか分からない方が多いのではないでしょうか?
「ビタミン」はたんぱく質や脂質、炭水化物と違い、身体をつくったり、力になることはありません。しかし、身体をつくることを助けてくれたり、力をつくるために必要なものです。
また、その性質から水に溶けるビタミンと脂に溶けるビタミンに分けられます。水に溶けるビタミンは水溶性ビタミンと言われ、B1、B2、B6、Cなどが代表的なものです。

ここで一つ重要なことがあります。水溶性ビタミンは摂り過ぎてもすぐに排泄されますが、脂溶性ビタミンは身体に溜まっていきます。どちらも大事なビタミンなのですが、脂溶性ビタミンの摂り過ぎは良くないことが起こることもあります。食事からビタミンを摂る上では、全く問題ありませんが、サプリメントなどで脂溶性ビタミンを摂る場合には注意が必要なのです。

「ビタミン」と聞くと真っ先に思い浮かべるものは“ビタミンC”ではないでしょうか? テレビのCMなどでも良く見るものが“ビタミンC”ですね。飲み物にも“ビタミンC”がたくさん入っているものもありますし、「よっぽど重要なビタミンなんだろうなぁ・・・」と思うことでしょう。特にアスリートのようにトレーニングや練習で身体に多くのストレスがかかる場合には、重要なビタミンだと言われています。ビタミンCは野菜果実などに多く含まれ、風邪予防にも効果はあるはずですが・・・。
実は、もっと重要なビタミンがあるのです! それは、“ビタミンB1”、“ビタミンB2”、“ビタミンB6”なのです。

つまり、ビタミンB1、B2、B6が無ければ、どんなに“炭水化物”や“脂質”があっても、力をつくることはできません!どんなに“たんぱく質”があっても、身体をつくることはできません!「肉体疲労時の栄養補給・・・」といった栄養ドリンクや、「お母さんやお姉さんの美肌のお供」には全て、このビタミンB1、B2、B6が入っています。アスリートだけではなく、全ての人に重要なビタミンだということです。
更に「ビタミン」は身体でつくることができません。 食事から摂るしか方法が無いのも「ビタミン」の特徴の1つです。