「食品ロス」という言葉を知っていますか? まだ食べられるのに廃棄されている食品のことです。
この食品ロスは、日本では年間500万トン~800万トンにも上ります。 家庭の食品ロスのうち、最も多いのは「過剰除去」によるものです。「過剰除去」とは、大根の皮の厚むきなど、食べられない部分を除去した際に余分に除去した部分、もしくは腐敗してしまって、食べられなくなった部分を指します。家庭では、この除去する食品は野菜類が最も多いという結果が出ています。

野菜の捨てがちな皮や葉には、腸内環境を整える食物繊維や皮膚や血管を守るビタミンCなどの栄養がたっぷりです。例えば大根の葉では、食べている部分に比べ、葉には約4倍ものビタミンCが含まれています。野菜は皮に栄養分を集めることで、野菜のみずみずしさを中に閉じ込めています。また、外側の葉ほど太陽の光が当たるため、光合成が活発になり、栄養分がたくさん作られるのです。更に、ごぼうのように内側より外側である皮にうまみがある野菜もあります。
つまり、野菜の皮や葉もまるごと食べることで、効率よく栄養を摂取することができるのです。
皮や葉を使用する際は、よく洗ってから調理すると良いでしょう。栄養たっぷりの皮や葉を、是非今日の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか?
チョットひと言
「野菜の皮や葉の残留農薬が心配…」というお母様もいらっしゃるかもしれません。しかし、現代の国産農産物に使われている農薬は、作物自身の酵素や太陽光による分解により、ほとんど残留していないといわれています。そのため、野菜など農作物はよく洗い、使用すると良いでしょう。
