HOME特集記事 > 栄養士さんご紹介 第1回 田中 あゆみ先生(学校給食ごはん Vol.1 - 2012 秋号掲載)

栄養士さんご紹介第1回

札幌市立栄緑小学校・栄養教諭
田中 あゆみ 先生

1 ビビンバ、2 ラーメン、3 あげパン。

田中 あゆみ先生
給食の人気メニューを聞きました。

── 人気メニューの1位がビビンバとは意外でした。以前ならカレーライス、ハンバーグに、チャーハンかラーメンでベスト3は決まり、でしたが。

 「そうですね。でも、ビビンバは野菜をたくさん使う料理なので、栄養士の私としてはとてもうれしいです。ええ、みんな残さず食べてくれます。2位のラーメンは正油ラーメンですが、こちらも根強い人気です。ハンバーグは栄養面などを考えてレバー入りハンバーグなどと工夫をするのですが、みんな街でハンバーガーを食べ慣れているので少し物足りなく思うのかもしれません。他には、鶏めしとか、タマネギのスライスを揚げたオニオンチップサラダも喜んでくれますね」

── 最近の子どもたちの食事で、変わったことや気になっている点はありますか?

 「私たちはふつう、ごはんとおかずを交互にいただきますね。ところが最近は、おかず→おかず→おかず→ごはん、という子が多いんです。家庭では、おかずを食べ終わったあとで、ごはんにふりかけをかけて食べることも多いようです。給食ではふりかけがほとんど出ないので、どうしてもごはんが残ってしまいます。それと、苦手なものは食べない。お母さんも無理にすすめないのかな? 案外一度でも食べれば、次からはちょっと頑張って食べてくれることもありますが」

── そんな時は、どうするのですか?

 「すごーい! 食べられたね! と、ほめるんです!(笑)」

子どものときから料理が好きでした。

── ハキハキと元気一杯の田中先生ですが、午前中はとても忙しい。栄緑小学校ではもう1校分の給食も担当しているという。

 「衛生管理など調理室のようすを見たり、味見をしたり、授業もしたり。ランチルームで子どもたちと一緒に給食をいただくまではバタバタしています。栄緑小学校では、健康と食事について学習する『わくわく健康プラン』という授業時間が設定されており、1年生では簡単な野菜のはたらきについて、4年生では野菜の色と栄養の違いについてなど学年ごとに内容を変えて行っています。学習後は、保護者の方向けにプリントを配付し、学習内容をお知らせしています」

── なぜ、栄養士になろうと?

 「子どものころから料理が好きで、小学生になると母親と一緒に台所に立っていました。いつかは食べ物に関わる仕事を、と思っていました。保育所や保健所で栄養士として働いてみたいと思い、札幌市を受験しましたが、最初に配属になったのが中学校だったことをきっかけに学校給食の栄養士になりました。現在の小学校で4校目になります」

おいしさの素は、コミュニケーション。

── この仕事で大切に思っていることは?

 「学校給食では、1食当たりのコストも1ヶ月平均の食事摂取基準も決められています。その中でも、おいしく食べられる工夫が大切と考えています。東区内で栄養士は25名ほどいますが定期的に意見を交換しながら、各自で学校の授業や行事に合わせてメニューをつくっています。1学期の初めには、40名ほどの保護者の方に参加していただいて試食会を開き、さまざまなご意見をいただきとても参考になりました。ふだんでも、北海道のおいしい野菜を好きになってもらうために、切り方にひと工夫を加えたり。また、食物アレルギーの対応や衛生管理も欠かせません」

── やりがいのある仕事ですね?

 「はい! 子どもたちにとって、給食で初めて食べる食材もあります。第一印象が決まるわけですから、1回1回の給食を大切にしたいと、調理員さんと一緒に頑張っています。うれしいことに、栄緑小学校は給食の残りが平均5%と、本当によく食べてくれます。1クラスの人数が30人弱と少ないので、一人一人とコミュニケーションを多くとれることが理由かなと考えています。食事におけるコミュニケーションはとても大切なのでは、と思います」

スーパーマーケットへ連れてって。

── お母さん方に伝えたいことは?

 「日本人の食事といえば、もともとごはんを中心とした和食ですよね。例えば、昔ながらのひじきや切干し大根などの乾物類は、カルシウムやミネラル、食物繊維を豊富に含んでいます。かき揚げなどひと工夫して、小さいうちから食べさせていただきたいですね。それと、スーパーマーケットへお買い物に行くときは、ぜひ子どもたちを連れていっていただきたいと思います。 ○○ちゃん、これこれの野菜を持ってきて、と言われれば、子どもたちは野菜の名前や、本物の色やかたちや手ざわり、価格などを自然に覚えていきます。そうした知識が、きっと将来の豊かな食生活につながっていくと思います」

食育の“輪・和・話”を広げよう!札幌市立栄緑小学校の取り組み

ますます重要視される食育への取り組み

 平成17年に制定された食育基本法や内閣府が策定する食育推進基本計画などによって、学校での食育の取り組みも盛んになってきています。
 札幌市立栄緑小学校では独自の健康教育の取り組みとして、食事と健康について学習する「わくわく健康プラン」という授業を学級活動の時間で行っています。
 学級担任と栄養教諭・養護教諭が連携をはかり1年間におよそ8時間行い、学習後には家庭でも活用できるよう、保護者向けに「わくわくだより」を発行しています。
 食と健康の基本となる三色食品群などの知識を3人のキャラクターで児童たちにわかりやすく楽しく説明するなど、普段の生活に容易に取り入れることができるよう工夫されています。

札幌市立栄緑小学校発行「わくわくだより」
札幌市立栄緑小学校発行「わくわくだより」
カラフルな教材を使用した元気で楽しい授業を心がけています。
カラフルな教材を使用した元気で楽しい授業を心がけています。

以下、わくわくだより 平成24年6月2年生1号より

わくわくだより 平成24年6月2年生1号

 成長期の子供たちにとって栄養バランスの良い食事をしっかり摂ることはとても大切です。
 この栄養バランスが取れているかどうかを毎日の食事で意識して家族みんなで健康な体づくりに役立てましょう。

インタビュー・文/三浦清隆    写真撮影/寺沢写真スタジオ

 

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