HOME特集記事 > 地産給食 生産者Letter 第5回(学校給食ごはん Vol.5 - 2014 春号掲載)

地産給食 生産者Letter第5回

北見地区食用馬鈴しょ振興会会長/北見市
平川 千春 さん

甘くておいしい、それゆけスノーマーチ!

北海道といえば、じゃがいも。
じゃがいもといえば「男しゃく」と
「メークイン」が長い間代表選手でしたが、
最近はニューフェイスがぞくぞく登場。
なかでも「スノーマーチ」という新品種が
甘くておいしいと評判です。
そこで札幌から厳寒の北見へ、次代のスターの
育ての親である北見市端野町の平川千春さんを訪ね、
お話を聞いてきました。

じゃがいもの3大生産地のひとつ。

 北見地方は日本一の玉ねぎ生産地として有名ですが、じつはじゃがいもの栽培も明治の中頃から始まっており、いまでは後志・十勝地区と並んで3大生産地の一つに数えられています。平川会長の家も代々の農家で現在3代目、ほぼこの地の農業とともに歩んできたことになります。

── 主な作物としてはどんなものをつくっていますか?

 「麦、てんさい、あずきなどこちらの気候に合ったいろいろな作物を育ててきました。じゃがいもは男しゃくを中心に15haほどで、畑全体(なんと49ha!)の30%ほどになりますかね」

上/7月にはスノーマーチの白い花が咲く
下/中身が雪のように白く、かたちは凹凸の少ない楕円形のスノーマーチ

 「代表的ブランドである男しゃくはこれまで100年間栽培されてきましたが、私どもとしても、男しゃくに次ぐ品種の育成は長年の課題でした。訓子府の北見農業試験場といっしょにまずは病害虫に強い品種の開発を進め、ようやくいまスノーマーチという成果を手にすることができました。地元の北見発祥の品種として愛着も強いですし、じっくりと成長を見守って行きたいと思っています」

スノーマーチは、ここが魅力。

── 強い品種という効率性を求めて開発された面がありますが、この商品の可能性はそれだけではありませんでした。台所をあずかるお母さん方に、スノーマーチはどんな特徴を持っていて、これからどうアピールしていきますか?

 「確かにスノーマーチは病害に強いという特性をそなえた品種ですが、お母さん方によりアピールしたい最大の特徴は、やはり味です。男しゃくと比べると分かりやすいですがデンプン価が高く、とくに年明けから2、3月にかけて糖化が進み、さわやかな甘みが強くなり、なめらかなおいしさを味わっていただけると思います。スノーマーチというその名の通り中身は雪のように白く、皮をむいた後の黒ずみや煮くずれも少ない。かたちは凹凸の少ない楕円形で皮はむきやすく、そんなお料理のしやすさ、使い勝手のよさも人気の理由になっているようです」と平川会長は強調します。

スノーマーチの収穫作業風景
ゆっくりと、大事に育てたい。

魅力的なスノーマーチですが、大消費地の札幌ではまだどこでも気軽に買えるというわけではないようです。

 「作付面積が圧倒的に少ないですからね。現在、管内のじゃがいも作付面積は約2,560haですが、その内スノーマーチは平成25年産で40ha。26年産は70haを超える計画ですが、 まだまだ男しゃくとは量も知名度も比較になりません。当面の目標は100haをめざしていますが、ただ、むやみに作付面積を広げようとも思っていません。スノーマーチは生育期間が遅めで、完熟してから収穫するので手間がかかる商品なのです。大事に育て、対面販売などでまず地元でおいしさを知ってもらい、そこから全国へと広げていくつもりです」

── こちらの給食にはスノーマーチは使われているのでしょうか?

 「はい。JAきたみらいでは毎年2月ころ北見市、訓子府町、置戸町の学校給食センターにスノーマーチを提供しています。じゃがいもを食べると太るなどと信じる子もいるようですが、給食は食育の一番いい機会だと思っています。人は食べ物で成長するわけですから。スノーマーチの一番おいしい食べ方ですか? そうですね、ピザ、ザンギ、すり身のナゲット、それから千切りのサラダ…私自身はポテトサラダかな。甘みがあって、なめらかな食感が好きです」

地元でのPR販売

スノーマーチが札幌市の給食に採用。

 じつは、この日は札幌市学校給食会とJAきたみらいとの間で、スノーマーチを給食に採用する話し合いが並行して行われました。

左/スノーマーチの認知度アップにつなげたいと生産者の主婦が作った
  マスコット人形
右/札幌市学校給食会とJAきたみらいの意見交換

給食会の担当の方も、おいしくて加工しやすいこの品種をすでに平成21年ころから注目してきた、といいます。課題はなによりも安定量の確保でしたが、この日の話し合いでその点がクリアされたようで、26年産からスノーマーチが札幌市の給食に採用されることが決まりました。

 

農協/ホクレン/北海道産青果物拡販宣伝協議会
インタビュー・文/三浦清隆

 

バックナンバーはこちら

学校給食ごはん Vol.15

Vol.15 - 2017夏号
好評配布中!

配布先・
設置店舗のご案内

バックナンバー

寄付金のお願い本誌は、皆様から寄付を
頂き発行をしております

ご寄付ありがとうございました

東洋食品株式会社
北海道支店

広告募集
Facebookページもチェック! Twitter @codomogohanをフォロー